AIイラストが話題になったと思いきや、今やAIコスプレイヤーなるものまで登場しています。
それに対して様々意見が飛び交い、中には「人間のコスプレイヤーはいらなくなる」と過激な意見も飛び出しています。
この記事では、「AIコスプレイヤーとは」から「生身とAI(バーチャル)の違い」について書いていきます。
- AIコスプレイヤーとは
- 人間のコスプレイヤーは無くならない
- 加工厨と名乗る存在
- AIコスプレイヤーよりもAIグラビアに近い説
- バーチャルはジャンルの1つ
- Vtuber は Vtuber
- 「ジャンルが好き」から「誰が好きか」に変わる可能性
- まとめ
AIコスプレイヤーとは
AIコスプレイヤーとは「AIによって生成されたコスプレイヤーの画像」です。
Twitterではハッシュタグ「#AIart」「#AIArtwork」「#AIグラビア」などと共に投稿されています(AIイラスト含む)。
※AIコスプレイヤーの画像付きツイートをブログに埋め込んでいたら、Googleに「エッッッすぎる」と怒られたので消しました。
興味のある方は上記のハッシュタグで検索してみて下さい。
今やAIコスプレイヤーの画像は、人間のコスプレイヤーに一般的な修正を加えたようにしか見えません。
しかも、私は眼が悪い+乱視なので、メガネ無しだともはや見分けがつきません。
そして、更に技術の利用が進み、試行錯誤の結果、不自然になりがちだった指や背景なども自然になりつつあります。
リアルと見分けが付かない世界がどんどん近づいています。
人間のコスプレイヤーは無くならない
当たり前ですが、人間のコスプレイヤーは生きています。
この「生きている」コスプレイヤーは無くなりません。
コスプレをしている方は「コスプレしたいからコスプレしている」のです。
自分でコスプレをするからいいのであって、そこには「コスプレイしている自分」が存在します。
カメラで撮る側も「自分で撮る」のが好きなはずです。
仕事としている場合(プロのコスプレイヤーなど)でも、例えばゲームのイベントではそのゲームのキャラのコスプレをして登場します。
言うなれば、2次元や3Dからの3次元化です。
中にはその格好のままMCやアシスタント的な仕事をこなすことができます。
一緒に写真を撮ることもでき、何よりコミュニケーションが取れます。
それが魅力でもあります。
ここにおいて「人間のコスプレイヤーはいらなくなる論」は暴論です。
そもそも、AIコスプレイヤーは上記のようなことができません。
加工厨と名乗る存在
中には自ら非現実に寄って行っている系のコスプレイヤーの方々がいます。
コスプレイヤーの中には「加工厨(過度な加工をしている人)」を宣言(プロフィール欄に記載)している人がいます。
グラビアのような修正ではなく「完全なる加工」を行っている場合、AIとの境界線が薄くなっていきます。
実際、人間ではなく人形にしか見えない写真も多いです。
加工しすぎてAIの方が自然に見える場合もあります。
ハッキリ言うと「加工が気持ち悪い」と言っている方も見かけます。
もちろん、本人が好きでやっているなら他人が口を挟む余地はありません。
それに、そのコスプレイヤーが好きなファン層もいます。
しかし、第三者視点から見た時に「元と別人になっているなら、それはAIと何が違うの?」と思う人が出てきてもおかしくはありません。
ここは個人の意見によって分かれる部分でもあります。
画像の中の存在でしかない場合はAIと同じ?
仮に写真と実物が全くの別人だった場合。
加工後の画像しか存在しない(出さない)場合。
その人にとって「写真」や「画像」が1つの姿であり発表の場です。
ここにおいては「その写真や画像の人物がリアルでは存在しないという点はAIと同じ」と思われても不思議ではありません。
AIコスプレイヤーよりもAIグラビアに近い説
そもそもAIコスプレイヤーではなく「AIグラビア」ではないのか論もあります。
コスプレとは「キャラクターなどに扮装すること」を言い、ある人がある格好をした時に「コスプレ」と表現します。
あるゲームのキャラクターが他のキャラクターの格好をしても、コスプレと表現することがあります。
しかし、リアルCAさんがCAの格好をしてもコスプレとは言いません。
ただの職業制服です。
そう考えると、AIで作られた特定の人物に様々な格好をさせるなら、AIコスプレイヤーと言っても違和感がありません。
逆に、その姿や恰好しかないのだとしたら、AIグラビアの方が近いかもしれません。
AIグラビアの登場でグラビアアイドルは消えるか
仮にAIで作られたグラビアアイドルが登場したら、現在のグラビアアイドルに取って代わるかというと、それは考えにくいです。
何故なら、AIグラビアが好きな人と、リアルのグラビアアイドルを好きな人に分かれるからです。
これは Vtuber が登場しても、普通の実況や顔出し実況が存続し続けているのにも似ています。
バーチャルはジャンルの1つ
仮に「会話可能なAIが搭載されたAIコスプレイヤーゲーム実況者」が登場した場合。
それが好きという人が出てくるはずです。
しかし、だからと言って既存のゲーム実況者や Vtuber に取って代わることはないはずです。
あくまで「会話可能なAIが搭載されたAIコスプレイヤーゲーム実況者というジャンル」が生まれるだけです。
ゆっくり実況もその1つで、それが1つの実況ジャンルとして確立しています。
ゆっくり実況が好きな人もいれば、普通の実況が好きな人もいれば、Vtuber が好きな人もいれば、全部好きな人もいます。
Vtuber は Vtuber
今や Vtuber は個人・法人問わず相当数います。
VTuber事務所「にじさんじ」は既に上場しており、「ホロライブ」も2023年3月27日に上場しました。
また、ホロライブの「さくらみこ、森カリオペ、がうる・ぐら」は東京観光大使にまでなっています。
そのような中で、Vtuberが人間のアイドルやタレントに取って代わるかというと、そんなことはありません。
あくまで Vtuberという1つのジャンルが追加されている状態です。
・Vtuberは好きだけどアイドルは別に
・アイドルは好きだけど Vtuberは別に
・どっちも好き
・どっちも興味ない
などのように、棲み分けられています。
それと同じように、AIコスプレイヤーやAIグラビアというジャンルが生まれるだけで、何かに取って代わったり、コスプレやグラビア文化が衰退することは考えにくいです。
「ジャンルが好き」から「誰が好きか」に変わる可能性
今は「AI」というジャンルでまとめられています。
しかし、更に技術が進んだら「AIというジャンル」ではなく「AIの誰か」に変わる可能性はあります。
Vtuberが好きな人は、全Vtuberの中から好きなVtuberを選んで見ています。
アイドル好きは、アイドル全般が好きなだけではなく、その中に「推し」がいるはずです。
それと同じように、いずれは「AIで作られた人物の誰かを推す」という文化が生まれることも考えられます。
何故そう思うのかというと、AIの進化により「AIで作られた人物の個性や差別化」が生まれつつあるからです。
まとめ
今の段階ではAIに支配されることはなく、あくまで「AIを如何に使うか」や「AIでできる作業をAIに任せる」ような状態です。
そして、AIイラストやAIコスプレイヤーなど、「AIが作る1ジャンルが追加」されていきます。
AIは完全な無から何かを作っているわけではなく、情報を集めてそこから出力しています。
その情報を元に作られたAI作品の著作権や肖像権はどうなるのかなど、権利問題も依然としてあります。
ある意味、我々はAIによる時代の転換点にいます。
その辺りも含めて、新種の「AIコスプレイヤー」およびAI技術そのものの動向を追っていくと、少し先の未来が見えるかもしれません。